ありがとう調布駅 ~地下化前 最期の記録~ (前編)
今日の1曲: ありがとう / いきものがかり
おはようございます。
相変わらず寝落ち続きで録画してるけど見れてないアニメがだいぶ溜まってきててやばいかんじのXIAORINGです。
いつの間にか8月が終わり9月になってしまいました。
2013年の夏もいよいよ終わりゆくこの頃ですね。
今年の夏はちゃんと夏らしいことしっかりできただろうか…
でも自分的には、9月の彼岸まではまだまだ夏だ!っていう気持ちです。
大学のときは9月中旬までまだ夏休みだったし、高校の時も9月に文化祭があったので、そういう体験から彼岸まではまだ夏っていう感覚になってるのかな…と思います。
今は……いややめよう…
あっ今年は3連休にスフィアの代々木第一がチケット取れてしまったので、そこまではまだまだ夏ですかね!これでまだ生きていける!
さて今日は (というか今日も) ちょうど1年前の夏の話。
京王線の調布駅が地下化されてちょうど1年が経ったので、地下化直前に見納めに行ってきた話をまとめました。
前後編の、今日は前編です。
後編はこちらからどうぞ。
地下化から1年――調布駅地上時代の記録
2012年8月19日、京王線・調布駅付近連続立体交差事業に伴い、調布駅は地下駅へ切替が行われて、長年使用された地上駅はその役目を終えました。
そこで地下化直前の2012年8月11日と13日に、もう二度と見ることができなくなってしまう調布駅地上駅を記録に残そうと、撮影に行ってきました。
ずっと更新してなかっただけなんですが、ちょうど地下化から1年経ったということで、この機会にそのとき撮ってきた写真を上げていくことにしました。
今日はそのレポートです。
目次
- 前編 (この日記)
- 調布駅の概要
- 調布地上駅のホーム構造と配線
- 1~2番線・下りホーム
- 3~4番線・上りホーム
- 改札階、外観
- 後編 (次回)
- 調布駅の魅力「分岐・合流地点」
- 調布駅の魅力「3番線入線時の信号待ち」
- 調布駅の魅力「3・4番線の同時入線」
- 調布駅の魅力「調布1号踏切」
- 調布駅の魅力「本線上での折り返し」
- その他 調布地上駅のいろいろ
- 地下化直前の地上区間の映像
調布駅の概要
調布駅は京王線の新宿から17駅目、15.5kmの距離*1にあります。
京王線と京王相模原線が分岐する駅で、特急から各停まで全ての列車が停車する、京王線の交通の要所となる駅です。
(*1 出典: 交通新聞社「京王線・井の頭線 時刻表 2013.2.22ダイヤ改定号」(2013))
現在のダイヤでは日中は1時間に片方向21本の列車が発着します。
1日の乗降人数は113,385人で、京王線・井の頭線内で第5位の乗降人数です。(2012年度)*2
(*2 出典: 1日の駅別乗降人員|京王グループ)
1913年4月15日の京王線 (笹塚~調布間) 開業時から営業している、京王線の駅の中で最も歴史の長い駅の1つです。
1953年に現在の位置に移転して、2012年の地下化までこの位置にありました。
(出典: 村松 功, JTBパブリッシング「京王電鉄まるごと発見」(2012), pp.161)
調布地上駅のホーム構造と配線
地上時代の調布駅は、島式ホーム2面4線の地上駅で、駅舎は地下化工事のため2008年から仮設橋上駅舎になっていました。
南側の1・2番線があるホームが下り方面、北側の3・4番線があるホームが上り方面として使われていました。
上りの新宿方面同士、下りの京王八王子方面⇔橋本方面同士は、同じホーム上で乗り換えが可能となっていました。
調布駅の東側 (新宿より) から。写真左から右に向かって1→2→3→4番線となっていました。
調布駅の配線を図にすると、このようなかんじになっていました。
ピンクの線が上り線、ブルーが下り線で使用していた線です。
発着可能な方向とホームは、このようになっていました。
上り | 下り | |
---|---|---|
新宿方面 | 3番線、4番線 から出発可能 | 1番線、2番線 に入線可能 |
京王八王子方面 | 3番線、4番線 に入線可能 | 1番線、2番線 から出発可能 |
橋本方面 | 3番線 にのみ入線可能 | 1番線 からのみ出発可能 |
地上時代の配線のポイントは、
- 京王線は上下共にどちらのホームにも入線可能だったのに対し、相模原線は片方だけ (相模原線からは3番線にしか入線できず、相模原線へは1番線からしか発車できない)
- 平面交差で分岐しているので、相模原線上りと京王線下りが交差支障する
という点ですね。
ちなみにこの2点は、地下化された現在の調布駅ではどちらも解消されています。
以前は地下の通路からホームに行き来する形でしたが、地下化工事のため、最後の数年間はこのように2階部分の橋上駅舎からホームに下りてくる形になっていました。
上りホームから駅構内新宿方面を向いて。左から右へ向かって4→3→2→1番線。
1~2番線・下りホーム
続いては、各ホームごとにレポート。
南側の2線、1番線と2番線は下り方面のホームとなっていました。
2番線の八王子側から新宿方面を向いて撮影。線路を挟んで向こう側が3~4番線。
主に1番線に橋本方面、2番線に京王八王子方面の電車が来ていました。
- 1番線: 急行/快速 橋本方面 ⇔ 2番線: 準特急 京王八王子・高尾山口方面
- 1番線: 各停 橋本方面 ⇔ 2番線: 各停 京王八王子・高尾山口方面
という組み合わせの接続 (急急接続・緩緩接続) が基本パターンでした。
下り方面の配線と各方面への経路は、このようになります。
先に急行/快速が1番線に入り、後から早い準特急が2番線に入って来て接続…という形になっていました。
始発駅の新宿で準特急が出た直後に発車した急行/快速が、ここで次の準特急に追いつかれます。
つまり準特急は新宿~調布の区間でちょうど1サイクル前の急行/快速に追いつける…というダイヤが組まれています。
1~2番線のLED発車案内。
ホームの幅がそれほど広くなかったので、前後にずらして設置されていました。
1番線は基本的に相模原線方面の電車が発着。
新宿から直通の急行/快速の他、相模原線内折り返しの各停も、折り返し作業後に1番線から発車していました。
向かい側の2番線からは相模原線に発車できないので、京王八王子方面専用。
日中と夕方は準特急と各停が、朝と夜間は急行や通勤快速も来ていました。
2番線から発車しようとしている8000系、下り方面を向いて。
自分は今は仙川ですが、それまで20年余り橋本ユーザーだったので、橋本まで帰るときはよく調布のこのホームで乗り換えていました。
昔から調布はそういう思い入れの多い駅でした。
1番線と2番線では、ドア2つ分ぐらい停車位置がずれていました。
このため、相模原線に乗り換える場合、目的の位置で乗車するためには、あらかじめ調布で位置がずれることを考慮した上で乗車位置を決めていたものでした。
2番線の停車位置目標。1番線は10両と8両の停車位置が違っていましたが、2番線は同じ位置で京王八王子よりに頭を揃えていました。
以上が、下り方面の1番線・2番線でした。
3~4番線・上りホーム
続いて上り方面の、3番線と4番線。
調布駅北口の線路沿いから。4番線に準特急、3番線に急行が停車して接続中。
上り方面の3・4番線では、
- 3番線: 相模原線直通の急行/快速 ⇔ 4番線: 京王線系統の準特急
- 3番線: 相模原線内折り返しの各停 ⇔ 4番線: 京王線系統の各停
といった接続が基本パターンでした。
京王八王子方面から来た電車と橋本方面から来た電車がほぼ同時に入線し、出発は準特急が先で、その直後に急行/快速が出発していました。
左側の3番線に快速 新宿行き、右側の4番線に準特急 新宿行きが停車中。
3番線と4番線の電車の経路はこのようになります。
相模原線からは3番線にしか入れないので、接続する京王線系統は4番線に入ります。
こういう接続可能な駅の場合、分岐器の分岐側を通る方が制限速度が遅いので、普通は速い電車が直線側 (ここでは3番線) に入ってくるものです。
しかし調布は上のような制約のために、速い準特急が待避線側の4番線に追いやられるという、これも調布の特徴的な点の1つでした。
ここからはホームごとに、まずは3番線。
3番線は基本的に相模原線方面から来た電車が到着。
都営線直通も相模原線系統が主体なので、この3番線に来ていました。
今年2013年のダイヤ改定で相模原線の特急が復活するまで、相模原線内は急行が最速だったので、この急行 本八幡行きには本当によくお世話になっていました。
その他上り線ホームの様子。
橋本から明大前・新宿方面に行くときは、この調布で速い準特急に乗り換えるか、それともそのまま急行に乗っていくか…という選択でした。
相模原線内折り返しの各停も、3番線に到着した後、折り返しをしていました。
(地下化されて新宿側の渡り線がなくなった現在のダイヤでは、調布止まりはほとんどなくなり、代わりにつつじヶ丘が折り返し機能を持つようになりました。)
続いて、4番線。
調布の最も北側の端が4番線です。
相模原線から3番線にしか入れなかったため、京王八王子方面からの準特急が待避線側である4番線に入っていました。
準特急が4番線に到着して、相模原線からきた人が準特急に乗り換えていく、調布駅上りホームの日常の風景でした。
4番線に停車中の7000系、幕更新で色が変わる前の準特急幕。
4番線からの電車は、ゆるやかにカーブを描きながら発車していって、ホームの先で主本線の3番線と合流して新宿へと向かっていきました。
4番線から準特急が先に出て、その直後に3番線から急行/快速が発車していました。
4番線から発車する準特急 新宿行きと、隣の3番線で出発を待つ9000系。
以上が上りホームの3番線と4番線でした。
改札階、外観
ホーム以外のところも。
調布はもともと地下通路を通ってホームに上がるという、一昔前からある京王線内の地上駅の典型的なスタイルでしたが、地下化工事のため2008年から2012年8月まで仮設橋上駅舎になっていました。
2F部分の、改札内エリア。
改札前はこんなかんじでした。
改札を入って正面には、LEDの発車案内がありました。
(準特急 京王八王子 という表示が既に懐かしい…)
3色LEDで上り下り各3行、今の調布駅にあるような最近新しく設置されるものに多い、行間が詰まって高さがコンパクトになったタイプではないです。
そして駅からでまして、地上駅時代の調布駅、外からはこんな景色でした。
何人もの人が今は無きこの階段を歩いたことでしょう。
駅の東側はすぐ踏切でした。
左側にあるのが、東口の入口。
この踏切も地下化によって消滅してしまいました。
地下化で消滅した踏切たちについては、後々、(ゴールデンウィーク毎年恒例となっている) 京王沿線徒歩の旅2012の日記を書いたときにまとめようと思います。
駅の東側・新宿方面から見た、調布駅の構内・ホームはこんなかんじでした。
左から右に向かって1→2→3→4番線。
3番線の位置から新宿方面。
踏切を越えた先で分岐・合流していました。
かつては新宿へ向かってたくさんの電車が行き来していたこの線路も、もう電車が通ることはありません。
後編へつづく!
ここまでうpするだけでも既に結構大量ですが、まだまだ旧調布駅の魅力は語り尽くせないところがありますので、一旦ここで区切って、続きは後編へ。
まだまだつづきます!
後編に続きます。後編はこちらからどうぞ。